将来はゲームプランナーになりたいけど、何を勉強したらいいかわからん!
ゲームプランナーになるために必ずしも取らなくてはいけない資格はありません。
「うーん、とりあえずは学校の勉強を頑張っているけど……もう少し何か、現場で役立つスキルを磨いておきたい」という方、実は多いのではないでしょうか。
私も学生の頃はこれで悩みました。
この記事では、新卒でゲーム会社に入社した私が「ああ……学生の時にこれ勉強しておけばよかったなあ」と思ったことを5つに分けてご紹介いたします。
入社面接でのアピールポイントにもなりますので、ゲームプランナー志望者は押さえておいて損はないかと思います。
0.そもそもゲームプランナーとは? どういう仕事?
「仕事で役立つためのスキル」を考えるには、まず大前提として、ゲームプランナーの仕事内容を知っておかなくてはなりません。
「プランナーって言うぐらいだし、企画するんでしょ」
これは、半分正解ですが、半分不正解です。ゲームプランナーの仕事は多岐に渡ります。その中に、「面白いゲームの企画を考える」作業が含まれていますが、これは全体の1割程度だと思ってください。
企画が通ってはじめてゲーム開発がスタートします。
開発中のゲームプランナーの仕事は大量です。仕様書の作成から、プログラマーとデザイナーの橋渡し、難易度設計などなど、時には来客へのお茶汲みまでやらなくてはいけない場面もあるでしょう。
とても大変な職種ですが、その分完成に立ち会った時の喜びはひとしおです。
実際の現場の流れが想像できると、培っておきたいスキルが見えてきますね!
リアルな仕事場を知ることも、目標への一歩です。
1.流行りのエンタメを勉強する
ゲームをメインに、アニメ、漫画などなど、自分が面白いと思うものにガンガン触れていきましょう。
プランナーにとって、「流行」は命のようなものです。世間で騒がれているのは何なのか、みんなが面白いと言ってる作品はどんなものか、常に情報を仕入れていく癖をつけていると、必ず自分の力になってくれます。
例えば今のアニメ・マンガだったら、「鬼滅の刃」や「呪術廻戦」、ゲームなら異常なほどの流行を見せている「Apex Legends」は外せないでしょう(2021年)
なぜウケているのか、を考えながら触れてみるとよりGOODです👍 正解を導く、というよりは「なぜ」と問いかける癖をつけておくのが目的です。
というのも、ゲームプランナーになると、至る所で「面白さを言語化しなくてはならない」からです。
企画を提出するときであれば、「自分の企画したコレの、どういうところが面白いのか、大多数にウケる理由はなんなのか」を上司に言葉で説明しなければならないのです(これが難しいんですよね😥
常にアンテナを張り巡らしておくのも、ゲームプランナーの大事な仕事です。
たくさんゲームをやって、たくさん楽しんでおきましょう。
2.プログラミングの勉強
プランナーなのに、どうしてプログラミングの知識が必要なの?と疑問に思うかもしれませんが、これ実はとても大事です。
なぜかというと
開発はチームで行うものなので、プログラマーさんと相談しながら仕様書を仕上げていけばよいのですが、その主導権はプランナーにあります。ある程度システム面の知識がプランナー側にあると、この作業が円滑に進みます。
自分がプログラマーだとして、全くプログラムの知識のない人にむちゃくちゃな仕様を投げられたらどうでしょうか。すり合わせをするのも時間がかかるし、そもそも理解してくれるのか不安になっちゃいますよね。
がっつりコードを書いたり、本職並みの知識を求められることは少ないですが、初歩的なことぐらいは知っていると信頼されるプランナーになることができるでしょう。それこそ、簡単なアプリぐらいなら作れますよ~みたいなプランナーは現場で重宝されると思います。
プロゲートの無料の範囲だけでもいいので、勉強しておくのがいいでしょう。
Progate | プログラミングの入門なら基礎から学べるProgate[プロゲート] (prog-8.com)
3.デザインの勉強
これも、別職種の勉強ですね。いい加減にプランナーの話をしろ!と言われてしまうかもしれませんが、デザインのアレコレを学ぶのも、プランナーにとってはかなり重要です。
これはアーティスティックな感性を磨くということではなく、ゲームのプレイヤーにとって「分かりやすい・魅力的なデザイン」はどんなものかを考える練習をしておこうという意味です。
例えばですが、
「プレイヤーにとって重要な情報を伝えなくてはいけないシーンは、どんな配色で画面を構成するか」をプランナーが理解していると話が早く進みます。色がもたらす心理効果などをいりまぜてデザイン仕様書を書いてくれるプランナーは、デザイナーにとってもやりやすいと言えるでしょう。
デザインのことはデザイナーに任せておけばいい、という考え方のプランナーも多いのですが、私はそうは思いません。
プロに任せるところは任せても、根本的な部分では一緒に考えて、アイディアを出し合ったり出来るのが優秀なプランナーの条件だと思います。
4.マネジメントの勉強
ゲームプランナーとして最も重要な仕事の一つに、各方面との折衝があります。
全体統括をするのはディレクターですが、あなたの担当箇所にいるエンジニアやデザイナーを統括するのは担当プランナーであるあなたです。
プランナーからディレクターやプロデューサーへのキャリアアップを目指す方にとっては、マネジメント能力の有無が肝になってきます。
「あの子はコミュニケーション能力が高いな……」とか「あいつ、物事の伝え方が上手だな」と思われれば、昇進も昇給も早くなるでしょう。
マネジメント能力ってなんだよ? どこで鍛えんだ?
マネジメント能力というのは、一言で言うと「モノ、コト、ヒトを管理する能力」のことです。
デザイン物の納品スケジュールを作成して確認をとったり、時には心を鬼にして催促をすることも仕事のうちです。
経験上、この部分が上手いプランナーは稀有です。というよりも、マネジメント能力に長けたプランナーは早々にディレクタークラスになってたりするからかもしれません。
マネジメント力の鍛え方について、関連本を読んで理屈を詰め込むのも悪くはありませんが、それよりもとにかくコミュニティに所属しまくる方が効果的だと思います。
例えば学生の方でしたら、生徒会や部活などに所属して、人付き合いを増やしていくのがよいでしょう。できれば、積極的に役職に立候補してください。部長、リーダーの経験は面接でアピールポイントになるだけでなく、管理をする大変さやコツを学ぶことができて一石二鳥です。
もうひとつおすすめなのが、接客系のお仕事をすることです。
コミュニケーション力を鍛えるのにはうってつけで、コミュニケーション力の高さはそのままマネジメント力に直結します。
バイトリーダーなどになることができれば、更に良い経験値になることでしょう。私が新卒プランナーの面接官であれば、この辺りの経験にはかなり高評価をつけます。
人付き合いが苦手な人はプランナーには向いていません。「ちょっと対人に苦手意識がある」方は、できる限り克服しておきましょう。
5.企画書・仕様書の勉強
ゲームプランナーの本分ともいえる作業が、企画書作成と仕様書作成です。
企画書は「作りたいゲームのアウトライン」仕様書は「作りたいゲームのディティール」を他人に伝える資料だと思ってください。
様式や作り方はチームやプランナーによって違うものになってくるので、一概に「こうすれば良い」というものはありません。
ただこれは、「ベースの軸さえぶれていなけばどんな形でもOK」ということの裏返しでもあります。
つまり、「他人にそのゲームの面白さが伝わって、かつそれが分かりやすい形で示されている資料」であれば良いということですね。これを作ることができるようになっておくと、即戦力です。
これを鍛えるには、やってみるしかありません。
アイディアは一旦雑でいいので、ひとつ何か作ってみましょう。
例えば、マリオのようなゲームに何かひとつ新要素を加えたゲームを作るとしたら、どのような企画書になるでしょうか。
マリオ+ガチャ課金システムなゲームが作りたいと考えたら、目新しくて「ほぉ」となる要素は「ガチャで強くなるマリオ」ですよね。これを相手に効果的に伝えるにはどういう資料構成が良いのかを考えながら作成しなくてはならないのです。
できれば、作った企画書を誰かに見てもらってください。家族でも、友達でも、誰でもいいので「このゲームどうかな?」と聞いてみましょう。「よくわからない企画書」や「読むのがダルい企画書」になっている場合は、微妙な反応をされると思います。
意図がしっかり伝わっているか、簡潔な資料になっているかを確かめてみてください。
ゲーム系の専門学校に通っている方はラッキーです。いくらでも見てくれる先生や友達がいると思いますので、ひたすら練習しましょう。仕様書を書く練習も同様です。
ゲームクリエイターの専門学校についての記事はコチラ
本格的なスキルは実務経験で身に付くものですが、あらかじめ慣れておくのとおかないのでは雲泥の差があります。
学生時代に作成した企画書や仕様書は、採用試験で絶対的なアピールポイントになります。万が一、プロから見たら不格好だったとしても、やる気と行動力の裏付けとしてかなり優秀な材料です。
まとめ
以上、ゲームプランナーになるにはしておいた方がいい勉強や経験などを5つ紹介いたしました。
夢はあるけど手持ち無沙汰だ、という方は以上から試してみてくださいね。
また、ゲーム系のスクールに通うのも近道のひとつです。より現場を想定した内容の勉強ができるかと思います。本気度によっては検討してみるのもアリですね。
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