こんにちは、森博嗣先生の書く本はほとんど読了している「好きるさーち」管理人キイロイです。
森博嗣著作の本は既に150冊以上出版されており、ジャンルはミステリ、SF、エッセイ、絵本、雑誌などなど様々です。
私がミステリの世界にのめり込んだきっかけは、「すべてがFになる」でした。
森先生の書く言葉は端的でさっぱりしていて、とても読みやすい文章になっていますので、本を読みなれていない方におすすめ出来る作家です。
この記事では、150冊以上ある森先生の著作から、特におすすめの物語を10つほどピックアップして紹介いたしますので、是非手に取って読んでみてくださいね。
あなたの休日がいつもより少しだけ、充実したものになると思いますよ。
やっぱりミステリが読みたい! という方へ
小説と言えば推理だろう! という方もいらっしゃると思います。
森先生のミステリー作品の多くはシリーズ物なのでとっつきづらいイメージですが、この記事では初心者でもおすすめできる作品に絞って紹介していきますね。
すべてがFになる
数ある森博嗣作品の中でもこれが一番有名なのではないでしょうか。
「S&Mシリーズ」と呼ばれる、森ミステリィの最初のシリーズです。
森ミステリィの世界を楽しみたいなら、まずはこの「すべてがFになる」からが良いでしょう。
初代メフィスト賞受賞、アニメ化、ドラマ化、漫画化、ゲーム化、色々な媒体で楽しむことが出来る作品です。
とはいえ、やはり一番オススメなのは原作である小説なので、興味のある方はこちらからチェックすることをオススメします。
知的な登場人物たちに翻弄されながら謎を追いかけて、最後には騙されたい! というミステリー好き刺さる作品になっています。
タイトルの「すべてがFになる」とはどういう意味なのか、考えながら読んでみると面白いかもしれません。
女王の百年密室
「百年シリーズ三部作」の1作目です。
近未来とも、ファンタジーとも言えない世界観の中のミステリです。
不思議の国に迷い込んだような、独特の感覚を抱きながら作中の謎を追っていく作品で、伊坂幸太郎作品が好きな方とかは合うかもしれましれません。
総合して、耽美なシリーズです。
黒猫の三角
「Vシリーズ」の1作目です。
時系列的には言えばシリーズの最初ともいえる作品なので、「黒猫の三角」から読むのもありだと思っています。
探偵役の瀬在丸紅子を取り巻く人物達がめちゃめちゃいいキャラをしていて、見ていてとても愉快です。
森作品全体的に言えることですが、人類が作り上げてきた社会の常識を否定するような哲学が随所に散りばめられています。
キャラクター文学っぽいミステリが読みたい方にもオススメできる作品です。
まどろみ消去
S&Mシリーズなどに登場した人物が出てくる短編集です。
S&Mシリーズは履修済みであるとより楽しめる作品になっていますが、単体でも面白いです。
「森博嗣がどんなもんじゃい! 長編なんざ読みたくないわ!」という方は一旦こちらから手に取ってみるのはいかがでしょうか。
そして二人だけになった
こちらは単体で完結する作品です。
クローズドサークル(閉鎖的な空間が舞台)のミステリーで、パニック的な要素も入っています。
純粋に推理しながら読むかなり楽しめる作品ですね。
私は見事に騙されました。タネ明かしのシーンは恐らく声が出ると思います。
ちょっと分厚いですし、退屈な冒頭が長いので挫折してしまう方も多い作品ですが、是非我慢して最後まで読んでほしい一作です。
「うわあああああ! そういうことか!」と叫んでいただきたい。
SF作品が好みなのですが…… という方へ
SF好きの方も安心してください。
森作品の神髄はSFにある!と高らかに語るファンの人もいるぐらい、面白いSFを描かれています。
例によってシリーズ作が多いのですが、最初に読んでほしいいくつかの本を紹介していきます。
スカイ・クロラ(ナバ・テア)
この作品は、「すべてがFになる」と並んで有名なのではないでしょうか。
ゲーム化もしていますし、押井守監督の元でアニメ映画にもなっています。
ある一定の年齢から年を取らない「キルドレ」と呼ばれる子供たちが戦闘機に乗るお話です。
彼らを取り巻く雰囲気が独特で、刺さる人には刺さる作品です。
およそ感情と呼べるものがほとんどない主人公で、激情に身を任せて動くシーンなどもほとんどない、だけど見入ってしまうような、そんな不思議な世界を眺めることになります。
文章は淡泊で端的、それでいて詩的で、独特のリズムのある構成です。
「スカイ・クロラ」はシリーズ5作目なので、1作目の「ナバ・テア」から読むことを強くおすすめします。
彼女は一人で歩くのか?
「Wシリーズ」1作目。
近未来。限りなく人に近いアンドロイドのようなロボット「ウォーカロン」が一般化した世界のお話です。
主人公は学者で、人間とウォーカロンの差を研究しています。
このあらすじだけで、好きな人はよだれが出るのではないでしょうか。
人間とロボット、数々のSFでたくさんの哲学が生まれてきたテーマでしょう。
SFらしい戦闘シーンもあって、バトルが好きな若い方にもおすすめです。
ページ数もそれほどなく、非常に読みやすい一冊になっています。
それでもデミアンは一人なのか?
「WWシリーズ」の1作目。
2021年5月現在、完結していません。
「古い作品は読みたくない! 新しいヤツをくれ!」という方には、こちらになります。
できればWシリーズを読んでからの方が楽しめると思いますが、こちらから読んでも問題はありません。
舞台はやはり近未来で、ロボット「ウォーカロン」を取り巻く世界の話です。
小説はいいから、エッセイを寄越せ! という方へ
森先生は数々のエッセイも執筆されています。
世捨て人のようにも思える森先生ですが、かつて大学の教員として教えていた時のエピソードには親しみも感じるような話もあったりします。
その森先生から生み出される「ハッとする」ような言葉が詰まっているのが、エッセイです。
今回は特に良かった2冊を紹介します。
常識にとらわれない100の講義
もう、タイトルに惹かれますよね。
帯の「理屈をもった『非常識』が、ひらめきを生みだす」というコピーが、この本の魅力を語りつくしています。
私もそうですが、大抵の人が「普通」を生きているものと思います。
「普通」に生きていると、なかなか考えない本質的な部分を明らかにしてくれるかもしれない本です。
1項目2ページほどでぱらぱら読めますので、通勤時にでもどうぞ。
自由を作る 自在に生きる
「うわあ、説教くせえタイトル……」
と思ったそこのあなた。
まあその通りなんですが、200ページもない本なので読んでみてから判断してもいいかと。
「自由」なんて要らない! なんて言える方はいないでしょう。誰もが本能的に憧れているのが「自由」です。
自分が憧れている「自由」が、根本的に間違っていたとしたらどうでしょう。
頑張って背伸びをして手を伸ばして掴もうとしていたそれが、実は全然要らないものだったとしたら……
と、まあ、たまにはこういったとりとめのないテーマを考えるのも悪くないのではないでしょうか。1000円もしない本で、2時間ほど文字を読み進めてその時間が得られるなら、悪くない話ではありませんか。
是非、読んでみてください。
おわりに
いかがだったでしょうか。
森先生の小説は、現実離れしていて魅力的なキャラクターが多く登場するほか、文学文学していない文章なので、かなり「ライト寄りの作風」です。
普段小説を読まない方にもオススメなので、この機会に是非手に取ってみてくださいね。
森博嗣著「面白いとは何か? 面白く生きるには?」のレビューはコチラ
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